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R0104 / ウズベキスタン

10週間の運動練習で上がった得点は、18か月後どうなった? ウズベキスタンの子ども24人を追跡

ボール、バランス遊びの足場、木製のペグ、三冊の記録帳を描いたイラスト。

ボールを扱う、手先を使う、バランスを取る。こうした動作を練習した効果は、時間がたっても残るのでしょうか。ウズベキスタンで運動に困難のある幼児を追跡すると、訓練群の総合得点は、18か月後にも訓練前より高い値でした。ただし、直後に比べると下がっていました。

同じ24人を、訓練前・直後・18か月後に検査

2022年に『Sports』で報告された研究は、2020年の訓練を受けた子どもの追跡です。対象はホラズム地方の四つの幼稚園の24人。開始時は4〜6歳で、訓練群17人と対照群7人に分かれていました。

評価にはMABC-2という運動検査を使い、手先の器用さ、ボールを狙う・受け止める力、バランスを調べています。訓練前、直後、18か月後の三時点を、同じ子どもで比べました。全員が追跡評価に参加しています。対象には、検査でDCDが強く疑われる範囲とリスクのある範囲の両方が含まれています。

原著の図1では、最初に63人の運動検査を行い、候補27人のうち3人が参加を辞退しています。残る24人を訓練群17人と対照群7人として、訓練直後と18か月後の両方で追いました。同じ子どもたちの得点の推移を比べています。

図1。63人の運動検査から27人を候補とし、辞退した3人を除く24人が参加。訓練群17人と対照群7人を、訓練直後と18か月後に再評価しました。
図1。63人の運動検査から27人を候補とし、辞退した3人を除く24人が参加。訓練群17人と対照群7人を、訓練直後と18か月後に再評価しました。
出典:©2022 O. Saidmamatov et al. / Sports / MDPI。PDF提供:PubMed Central(NLM)。 / Figure 1 / CC BY 4.0
NLMが正規配信する正式版PDFの原図表全体・原caption・注記を連続範囲で画像化しWebPへ変換。数値/文字/配列を変えず、翻訳画像・継ぎ合わせ・補修なし。
図表を原寸で読む(横に移動できます)
図1。63人の運動検査から27人を候補とし、辞退した3人を除く24人が参加。訓練群17人と対照群7人を、訓練直後と18か月後に再評価しました。
図表の出典と表示範囲

Sustainability of a Given Ten-Week Motor Skills Training Program for Children with Developmental Coordination Disorder
O. Saidmamatov et al.
Published version deposited in PMC; PMC9698519.1 / PDF 3頁
Figure 1
PDF取得:2026-11-04 / 画像化:2026-11-04(原PDFを216 dpiで画像化)

総合得点は5.76→10.64→8.47と推移

訓練群の総合得点の平均は、訓練前の5.76から直後に10.64へ上がり、18か月後には8.47でした。直後より下がったものの、訓練前より高い得点が残っています。

得点の下がり方は、動作の種類で違いました。ボールを扱う力とバランスは、訓練直後より追跡時に低下しました。手先の器用さについては、その二時点の差は統計的にはっきりしていませんでした。

対照群では、三時点の得点に統計的に明確な変化がありませんでした。ただし18か月後には、両群の各領域の得点差も統計的に明確ではありません。訓練群内で以前より高かったことと、対照群より高いと確認できたことは、別の結果です。

図5では、横軸に訓練前、直後、18か月後、縦軸に運動検査の総合得点を取っています。点線の訓練群は5.76から10.64へ上がり、その後8.47へ下がりました。実線の対照群とは違う経過ですが、18か月後の両群の得点差は統計的に明確ではありませんでした。

図5。点線の訓練群は直後に得点が上がり、18か月後には下がっています。訓練前より高い平均値が残ったことと、追跡時に対照群との差が有意だったことは別です。
図5。点線の訓練群は直後に得点が上がり、18か月後には下がっています。訓練前より高い平均値が残ったことと、追跡時に対照群との差が有意だったことは別です。
出典:©2022 O. Saidmamatov et al. / Sports / MDPI。PDF提供:PubMed Central(NLM)。 / Figure 5 / CC BY 4.0
NLMが正規配信する正式版PDFの原図表全体・原caption・注記を連続範囲で画像化しWebPへ変換。数値/文字/配列を変えず、翻訳画像・継ぎ合わせ・補修なし。
図表を原寸で読む(横に移動できます)
図5。点線の訓練群は直後に得点が上がり、18か月後には下がっています。訓練前より高い平均値が残ったことと、追跡時に対照群との差が有意だったことは別です。
図表の出典と表示範囲

Sustainability of a Given Ten-Week Motor Skills Training Program for Children with Developmental Coordination Disorder
O. Saidmamatov et al.
Published version deposited in PMC; PMC9698519.1 / PDF 6頁
Figure 5
PDF取得:2026-11-04 / 画像化:2026-11-04(原PDFを216 dpiで画像化)

困難のない検査範囲にいたのは、直後17人、追跡時6人

訓練直後には17人全員が、運動検査で困難のない範囲に相当する得点でした。18か月後もその範囲にいたのは6人です。検査の区分と、日常生活の困難は同じものではありませんが、直後の結果だけでは捉えられない変化があります。

同じ24人を追ったことで、練習直後の得点だけでは見えない変化が分かりました。ただし、少人数で群の大きさも違い、その後は日常の活動も続いています。得点が残った程度を、この練習だけの長期効果として切り分けるには限界があります。

この記事のまとめ

  • 10週間の運動訓練から18か月後、同じ24人を再評価した

    ウズベキスタンの幼稚園で、DCDが疑われる範囲やそのリスクに当たる子どもの手先、ボール、バランスの変化を追いました。

  • 練習直後の成果と、時間を置いた状態を分けて示した

    訓練群の得点は直後より下がっても、訓練前より高い平均でした。一方、追跡時の対照群との差は明確ではなく、長期効果を判断するには限界があります。

  • 日本の指針も、日常の動作と運動・感覚の支援を扱う

    児童発達支援ガイドラインは、姿勢や動作、遊びを通した感覚の活用などを挙げています。海外の運動検査の経過を読む際にも、検査の得点と、普段の遊びや生活での動きをそれぞれ捉える観点が参考になります。

    日本の参考資料:こども家庭庁:児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)
  • 終了時の一度だけでなく、その後の経過も確かめる

    国内の運動・感覚の支援と照らすと、終了直後の様子に加え、時間を置いた日常の動きも振り返れます。総点だけにせず、どの動作がどう変わったかをたどる読み方です。

    日本の参考資料:こども家庭庁:児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)

日本の制度・資料の確認:2026年11月4日。

出典

Sustainability of a Given Ten-Week Motor Skills Training Program for Children with Developmental Coordination Disorder(NLM公開の原著PDF)
原典日:2022-10-24 / 取得:2026-11-04

画像について

冒頭のイラストは、運動練習と時間を置いた再評価を考えるための概念画です。研究の用具や検査場面を再現したものではありません。