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R0128 / ドイツ

言語の困難がある子どもの在席と参加を分ける——ドイツの学校調査

子ども二人と大人が、机の上の絵入り教材を見ながらやり取りする場面の説明線画。

教室の活動に加わる回数が多いことと、その活動に深く関われることは、同じでしょうか。ドイツで発達性言語症のある子どもの親に尋ねた研究では、教室活動の参加頻度と関与の間に違いが表れました。

DLDは発達性言語症を指します。単に知らない単語があるという話ではなく、言語に持続する困難がある子どもを対象としています。今回の研究は、本人が教室の活動にどう参加しているかを、保護者の回答から調べています。

未就学45人と小学生56人の親へ調査

ドイツのDLDのある5〜10歳の子どもの親101人へ、参加と環境に関する質問票を実施しました。就学前45人と小学生56人を比べ、自由回答から支援の方法も整理しています。

研究チームは、比較した子どもたちの認知と言語の検査結果も示しています。表出語彙や音韻の結果には、二つの集団で違いがありました。検査によって回答のある人数が異なるため、表の各行をすべて同じ101人の結果として読むことはできません。学校への参加の比較と併せて、対象となった子どもたちの特徴を示した表です。

認知、非語反復、表出語彙、受容文法、受容語彙、音韻について、就学前群と小学生群を比較した表。各検査の人数、平均または中央値、範囲と比較値、欠測の脚注を含む。
認知能力の平均は就学前群100.0、小学生群97.6でした。一方、言語の検査結果は項目ごとに異なり、例えば表出語彙の平均T得点は42.5と29.1です。同じ「言語の困難」でも、測る側面を分けています。
引用元画面:Child: Care, Health and Development / PMC掲載原典(2026-10-11取得)/Katharina Kuhlmann and Ulla Licandro(2026), Table 2. © 2026 The Author(s). Child: Care, Health and Development published by John Wiley & Sons Ltd./CC BY 4.0原典:Participation of Children With Developmental Language Disorders in Educational Settings-Parents' Perspectives on Patterns, Environmental Influences and Support Strategies.実ページの該当図表と原キャプションを周囲8px込みで撮影。DOM再構成・図中文字の変更なし。表示用にWebP変換。
図を原寸で確認する(図の中を横に移動できます)
認知、非語反復、表出語彙、受容文法、受容語彙、音韻について、就学前群と小学生群を比較した表。各検査の人数、平均または中央値、範囲と比較値、欠測の脚注を含む。

教室の活動は、頻度と関与で異なる姿に

Kuhlmann氏らの報告では、教室活動への関与は、1〜5の評定で未就学児が平均3.98、小学生が平均4.06でした。別に尋ねた参加頻度は、未就学児では教室活動が最も高く、小学生では授業外に仲間と交流する活動が最も高くなりました。二つの集団で、頻度が高い活動は同じではありませんでした。

この研究での「参加」には、活動に加わる頻度と、そこでどの程度関わっているかという別の側面があります。同じ教室活動についても、この二つを分けて尋ねることで、参加回数の多さだけでは表れない違いが見えました。

五つの活動について未就学群と小学生群を比べた表。未参加、0〜7の頻度、1〜5の関与、変化を望む親の割合を別列で示し、各欄の人数と欠測の脚注が付く。
参加頻度(0〜7)の平均は、教室活動では就学前6.49・小学生5.61、授業外の仲間との活動では5.91・6.55でした。年齢群の並びは活動によって逆になります。関与の程度や親が変化を望むかは、別の列で集計しています。
引用元画面:Child: Care, Health and Development / PMC掲載原典(2026-10-11取得)/Katharina Kuhlmann and Ulla Licandro(2026), Table 3. © 2026 The Author(s). Child: Care, Health and Development published by John Wiley & Sons Ltd./CC BY 4.0原典:Participation of Children With Developmental Language Disorders in Educational Settings-Parents' Perspectives on Patterns, Environmental Influences and Support Strategies.PMC公式の表単独表示で全列と原キャプション・注記を撮影。DOM変更・再組版なし。WebP変換のみ。
図を原寸で確認する(図の中を横に移動できます)
五つの活動について未就学群と小学生群を比べた表。未参加、0〜7の頻度、1〜5の関与、変化を望む親の割合を別列で示し、各欄の人数と欠測の脚注が付く。

回答したのは子どもの親で、本人の希望を直接尋ねた調査ではありません。リハビリ施設を通じて募った非無作為の標本です。学校環境を変えた前後の比較でもないため、どの環境調整が参加を増やしたかを確定した結果とは異なります。

この記事のまとめ

  • 教室にいる回数と、活動への関与を別々に尋ねた

    ドイツで発達性言語症のある子ども101人の親が、参加の頻度と関与について回答しました。多く参加する場面と、深く関われる場面は同じではありませんでした。

  • 出席や利用回数だけでは見えない参加の質を捉える

    活動に加われるかに加え、内容にどう関わるかを評価に含めたことに意義があります。本人の希望を直接尋ねた結果とは分けて読みます。

  • 日本の状況と比べると

    日本の言語障害の教育支援資料も、言語の力だけでなく、周囲の大人や子どもとの相互作用を扱います。ドイツの質問票の得点と、日本の指導目標は直接比較できません。

    日本の参考資料:文部科学省:教育支援の手引・言語障害
  • 日本で参考にするなら

    教室や施設の活動記録で、参加回数と、やり取り・選択・役割など実際に関わる様子を分けて捉える観点が参考になります。

日本の制度・資料の確認:2026年11月2日。

出典

Participation of Children With Developmental Language Disorders in Educational Settings-Parents' Perspectives on Patterns, Environmental Influences and Support Strategies.
原典日:2026-07-03 / 取得:2026-10-10

画像について

冒頭の線画は、教室でのやり取りの説明イラストです(Jag Project / AI生成)。研究参加者や、研究で効果を確かめた教材・支援方法を描いたものではありません。