ASD児の音・光・触れ方への困りごとを調べる——スリランカ北部の感覚調査

音、光、動き、触れ方。子どもが感じる刺激の違いは、日々の反応とどう関わるのでしょうか。スリランカ北部の支援拠点では、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもの記録を用い、感覚の領域と行動反応の関連を調べました。
100人の記録から、年齢に合う質問票で調べる
研究チームは、ジャフナの一つの神経発達支援拠点で、初めて感覚評価を受けたASDの子ども100人の記録を分析しました。感覚特性を調べるSensory Profile 2では、この100人全員に、年齢別の基準から外れる感覚上の特徴が少なくとも一つ記録されていました。

引用元画面:Cureus / PMC掲載原典(2026-10-11取得)/Sabarththiny Sivapalan, Bhavana Sivayokan, Kounthini Raveenthiran and Sambasivamoorthy Sivayokan(2024), Table 1. © 2024 Sivapalan et al./CC BY 4.0原典:Sensory Issues and Their Impact Among Autistic Children: A Cross-Sectional Study in Northern Sri Lanka.実ページの該当図表と原キャプションを周囲8px込みで撮影。DOM再構成・図中文字の変更なし。表示用にWebP変換。
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Sensory Profile 2には年齢別の質問票があり、項目や得点の範囲も異なります。研究チームは、感覚と行動反応の関連を調べる回帰分析を、3〜15歳用の質問票で評価された82人に絞りました。残る18人には、7〜35か月児用の質問票が使われていました。
ふるまいと注意では、関連する感覚領域が異なった
Sivapalan氏らは、3〜15歳の82人について、同じ質問票が捉えた感覚処理と行動反応の得点を分析しました。ふるまいに関する反応では視覚と動き、注意に関する反応では聴覚、視覚、触覚の得点との関連が見られました。一つの感覚領域だけが、すべての反応と同じように関わっていたわけではありません。

引用元画面:Cureus / PMC掲載原典(2026-10-11取得)/Sabarththiny Sivapalan, Bhavana Sivayokan, Kounthini Raveenthiran and Sambasivamoorthy Sivayokan(2024), Figure 2. © 2024 Sivapalan et al./CC BY 4.0原典:Sensory Issues and Their Impact Among Autistic Children: A Cross-Sectional Study in Northern Sri Lanka.実ページの該当図表と原キャプションを周囲8px込みで撮影。DOM再構成・図中文字の変更なし。表示用にWebP変換。
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一つの支援拠点の、評価時点を捉えた関連
100人は、いずれも一つの支援拠点で初回の感覚評価を受けた子どもです。全員に特徴が記録されていたという値は、この集団についての結果です。
調べたのは、評価時点の感覚特性と行動反応です。どちらが先に変わったか、環境を調整するとどう変わるかを追った研究とは異なります。
この記事のまとめ
- 感覚の違いと日々の反応を、領域別に調べた
スリランカ北部の支援拠点でASD児100人の初回評価を調べ、同じ年齢帯の82人では、注意やふるまいと関連する感覚領域に違いが見られました。
- 困りごとを「感覚過敏」の一語でまとめない
音・光・触れ方などを分けることで、日常の場面を理解する手がかりを増やした点に意義があります。環境を変えた後の改善を試した研究ではありません。
- 日本の状況と比べると
日本の自閉症の教育支援の手引も、聴覚・視覚・触覚などの反応を含めて子どもの状態を捉えます。国外の一拠点の結果は、日本の子ども全体の割合ではありません。
日本の参考資料:文部科学省:教育支援の手引・自閉症 - 日本で参考にするなら
困った行動だけを記録するのではなく、その前後の音や明るさ、触れられ方を併せて捉える見方を参考にできます。
日本の制度・資料の確認:2026年11月2日。
出典
Sensory Issues and Their Impact Among Autistic Children: A Cross-Sectional Study in Northern Sri Lanka.
原典日:2024-10-22 / 取得:2026-10-10
画像について
冒頭の線画は、子どもが身近な物の感触に触れる場面の説明イラストです(Jag Project / AI生成)。研究参加者や実際の評価室を再現したものではなく、特定の教材や環境の効果を示すものでもありません。



